2006, Nature, 443, 186

A galaxy at a redshift z=6.96
Iye M. et al.

宇宙史の中で、いつ銀河の形成が始まったのかはまだ明らかになっていない。CMBの研究から、宇宙はビッグバンに続くinitial coolingの後、redshiftが[tex:67]にある銀河の候補が測光観測から同定されているが、分光観測によって確認されているのはこれまでのところz<6.6のものに限られていた。この論文では、分光観測によってz=6.96(ビッグバン後750Myr)にあるとされたひとつの銀河について報告する。その銀河は、9682Aの波長にLy\alphaラインを持っており、およそ10M_{\odot}/yrの活発な星形成が行なわれていることを表している。このことは、宇宙が現在の年齢の6%程度だった頃には、銀河の形成はまだ途上段階にあったことを示している。z\approx7の銀河の個数密度は、z=6.6の個数密度の18-36%程度しかないようである。