2006, ApJ, 648, 7-22

The end of the reionization epoch probed by Ly\alpha emitters at z = 6.5 in the Subaru Deep Field
Kashikawa et al.


この論文では、SDF(Subaru Deep Field)のz=6.5にあるLAEsの更なる探査について報告する。SubaruとKeckを用いた分光観測により、さらに8個のLAEsが同定された。これで分光によってz=6.5にあると確認されたLAEsは合計で17個になる。この17個の分光サンプルをもとに、58個の測光サンプルも用いて、z =6.5にあるLAEsのより正確なLy\alphaのLFを求めた。これと、z=5.7の観測データから得られているLFと比較することで、L^*から0.75等暗いbrighter endで明らかなdeficitを見ることができる。z=5.7z=6.5でのLAEのLFの違いは3\sigmalevelで有意である。cosmic varianceを考慮しても、2\sigmaで有意である。この結果は、宇宙の再電離がz=6.5の時期にはまだ完結していなかったことを示唆しているかもしれない。また、z=6.5にあるLAEsの空間分布はField内では一様であることがわかった。これらの結果が再電離に与える示唆について議論する。