2006, Nature, 443, 189-192

Rapid evolution of the most luminous galaxies during the first 900 million years
Rychard J. Bouwens and Garth D. Illingworth


赤方偏移z \approx 6までの最初の9億年(宇宙の年齢の最初の7%)は、銀河形成の探査がほとんど行なわれていない。z \approx 6の銀河の大きなサンプルは見つかっている(ref 1 - 4)が、早期の宇宙のdetectionは不確かで信頼できないものである。宇宙がおよそ3億歳(z \approx 12 \text{ - } 15)からz \approx 6(6億年後)の間に、最初の星々からどのようにして銀河が形成されていったのかはまだ明らかではない。この論文では、z \approx 7 \text{ - } 8(ビッグバンからおよそ7億年後)にある銀河を、これまでに得られている中で最も深い近赤外と可視のデータを使って探査した結果を報告する。conservativeな選択基準のもとでは、z \approx 7 \text{ - } 8の銀河の候補はたったのひとつしか見つからなかった。z \approx 7 \text{ - } 8z \approx 6の間に銀河のpopulationに何の進化もないと仮定したときには10個が見つかると期待されたのにもかかわらず、である。less conservativeな選択基準のもとでは、進化がないと仮定した場合17個が期待されたが、4個の候補しか見つからなかった。このことは、ビッグバン後7億年の宇宙では、とても明るい銀河がかなり少ないということを意味している。もっとも単純には、z \approx 7 \text{ - } 8では宇宙が若すぎて、小さな銀河の合体によってたくさんの明るい銀河を作ることができない、と説明される。