2005, PASJ, 57, 165-182

The Subaru Deep Field Project: Lyman \alpha Emitters at a Redshift of 6.6
Taniguchi, Y. et al.


この論文では、broadbandフィルターであるBVRi'z'バンドと中心波長\lambda = 9196{\text{\AA}}のnarrowbandフィルターNB921バンドを用いてSDFを観測した深い可視光撮像サーベイの新しい結果を報告する。これは8.2mのすばる望遠鏡を用いたlegacy programsのひとつである。強いNB921-excess(z' - NB921 > 1.0)があり、i' - z' > 1.3のカラー基準を満たす180個の天体の中から58個のz \approx 6.5 \text{-} 6.6のLAEs候補の測光サンプルを得た。そして、NB921-excessなサンプルの中から20天体の可視光でのスペクトルを取得し、Kodaira et al.(2003)で報告された2天体を含む、少なくとも9天体がz \approx 6.5 \text{-} 6.6のLAEsであることを同定した。今回のLAEs候補天体は強い重力レンズ効果を受けていないので、それらの観測からわかった性質を統計的な観点から議論することができる。これらの新しい結果に基づき、\approx 6.6における星形成率密度のさらに小さい下限値として\rho_{\text{SFR}} \simeq 5.7 \times 10^{-4} h_{0.7} M_{\odot} \text{yr}^{-1} \text{Mpc}^{-3}を得た。これは以前の見積もりとconsistentである。赤方偏移z = 6を超える銀河における星形成活動の性質について議論する。