ApJ, 642, L13-16, 2006

The Physical Nature of Ly\alpha-Emitting Galaxies at z=3.1
E. Gawiser et al.


我々は、観測系での等価幅が150Åより大きいz \simeq 3.1のライマン・アルファ輝線銀河(LAEs)の候補40天体を選び出し、Extended Chandra Deep Field Southの深い狭帯域、広帯域のMUSYC画像から、その輝線フラックスが2.5 \times 10^{-17} erg cm^{-2} s^{-1}を超えていると推測した。992 arcmin^2をカバーしたこのデータはz\sim 3のLAEsをサーベイした"blank field"としては最大のものであり、このpopulationの空間密度のimprovedな見積もりとして(3 \pm 1) \times 10^{-4} h^3_{70} Mpc^{-3}という値を得た。23天体のfollow-up分光観測によって18天体の赤方偏移がわかり、すべてz \simeq 3.1であった。LAEsのうち80%以上は、典型的なライマン・ブレイク銀河(LBGs)の分光限界であるR = 25.5(AB)より連続光が暗く、そのメジアンR \simeq 27であり、連続光はV - z \simeq 0というとても青い色をしている。LAEsの80%以上はLBGsとして選択されるようなUVRカラーを持っているが、R \leq 25.5なのはわずか10%にすぎない。UBVRIzJKのフラックスをスタックすることで、LAEsの星質量が\simeq 5 \times 10^8 h^{-2}_{70} M_{\odot}であり、ダスト吸収が小さい(A_V \leq 0.1)ことがわかった。推測される星形成率は\simeq 6 h^{-2}_{70} M_{\odot} yr^{-1}であり、cosmicな星形成率密度は2 \times 10^{-3} h_{70} M_{\odot} yr^{-1} Mpc^{-3}である。LAE候補の中で、静止系での等価幅がEW_{\text{rest}} > 240Å(標準的な初期質量関数では説明できないかもしれない)となる証拠を示すものはなかった。候補天体のうちひとつはChandraで受かっており、これはLAEの候補サンプルのうち2%\pm2%はAGNであることを示唆している。要約すると、z \sim 3のLAEsはrapidな星形成を行なっており、星質量が小さく、ダスト吸収がほとんどなく、十分なAGN componentの証拠がない。