ApJ, 655, 704-713, 2007

The Stellar Population of Ly\alpha-Emitting Galaxies at z\sim 5.7
K. Lai et al.


この論文では、GOODS-northern fieldにおいて狭帯域探査によって選ばれ、分光観測によってz \sim 5.65と確認された、3つのライマン・アルファ輝線銀河(LAEs)に関する研究について報告する。HST ACSやSpitzer IRACのデータを用いて、静止系で紫外から可視のspectral energy distributions (SEDs)をconstrainした。観測されたSEDsにstellar population synthesis modelsをフィットさせることで、ベスト・フィットなstellar populationsは質量が10^9から10^{10} M_{\odot}で、年齢が\sim 5から100 Myrであることがわかった。ただし、単純なstarburst star formation historyを仮定した。しかしながら、constant star formation rate modelを使った場合、stellar populationの年齢は700Myr程度でもadmissibleである。近赤外でのとても深い観測によって、静止系で紫外のスペクトルのslopeにさらに制限を加えれば、allowed modelの範囲をさらに狭くすることができるかもしれない。狭帯域フィルターで選んだ我々のサンプルとIRACで受かったz\sim 6i'-dropout銀河の3.6μmでの等級は同程度であり、z' - [ 3.6 ]カラーはよく似ている。これは、質量と年齢が同程度のstellar populationsを有していることを示唆している。この類似性はselection biasによるものである可能性もある。IRACで受かったLAEsもi'-dropout銀河もおそらく光度関数のbright endだけをサンプリングしたものだからだ。一方で、本研究のLAEsはi'-dropout銀河に比べてi' - z'カラーが青く、i'-dropoutの選択基準を満たしていなかっただろう。LAEとi'-dropout populationsの間の重複についての理解を深めることは、高赤方偏移なgalaxy population全体の性質(たとえば、z \sim 6での全星質量密度など)を制限するためには必要となってくる。