2006, ApJ, 645, L9-L12

Deficiency of large equivalent width Ly\alpha emission in luminous Lyman break galaxies at z \sim 5-6?
Ando et al.


この論文では、z \sim 5-6にあり、Ly\alpha放射の等価幅(静止系での値EW_{\text{rest}})の大きいluminousなLBGsのdeficiencyについて報告する。z\sim5にあるLBGsの我々の分光サンプルと文献からのものとを合わせたデータから、z\sim5-6にある明るいLBGsは一般的にLy\alpha放射が弱いが、一方で暗いLBGsは様々な値の等価幅をとり、Ly\alpha放射が強い傾向があるということがわかった。つまり、明るいLBGsには強いLy\alpha放射が欠けているのである。そのdeficiencyに対してUV光度の閾値が存在しているようである。その値はM_{1400} = -21.5--21.0magであり、z\sim5, 6のUV光度関数のM_*に近いかそれより少し明るいものに対応している。暗いLBGsにLy\alpha放射の等価幅が大きいものが見られるため、LBGsに対するLAEsの比はUV光とともに突然変わったのかもしれない。Ly\alpha放射はダストのせいで弱められているとした場合、deficiencyは(他の可能性がありえないわけではないが)z\sim5-6にある明るいLBGsはdustyで、より化学的に進化した環境にあるということを、そして明るいLBGsは暗いLBGsに比べて早い段階から星形成を始めたということを示唆していることになる。